昭和14年9月17日正午近く、味形君がやっと来る。風車小屋になったインキ壺のみやげ。形見として貰う。一緒に隅田川辺りを歩く。浅草の喜多八で昼飯を食べて別れる。国際劇場の中で、恋人が待っているんだと笑う。(吉岡実『うまやはし日記』)