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池袋西口明朗喫茶店
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昭和11年9月、池袋駅西口の4つの喫茶店で開かれた第1回池袋美術家クラブ展覧会で、セルパンは第4会場になった。
池袋美術家俱楽部結成を祝ひてわれらの先祖から人間は集まって生きてきた今更ひとりぼっちでは滅亡するおしゃべりをしたり集つまったりすることは意義ぶかし色と線との画家の生活恋をするにも下塗が肝心だ売絵はすべて野獣派は廃め給へ強烈な色や珍妙な形で民衆を吃驚りさせるのはよくない絵かき同志の友情だけは印象派ではあっけない理解して引いたデッサンのように正確でありたい藝術の殖民地池袋モンパルナスの画家は党派を越えて斯くのごとく集るこれまた画家の進歩性の一つなり小熊秀雄
〔展覧会目録より〕
◇第4会場 セルパン 22《植物》寺田政明 23《花(B)》中尾彰 24《踊子》竹谷富士雄 25《裸婦》古沢岩美 26《あいびき》小熊秀雄 27《トルソー(彫刻)》渡辺小五郎 28《少女の首》難波田龍起
(083夜)