十一月二十三日。好晴昨の如し。(中略)読書昏暮に至る。出でて銀座風月堂に飯し喫茶店きゆうぺるに入る。毎夜の諸子来会すること毎夜のごとし。帰途また佃茂を過ぐ。主人の愛養せし木葉木兔一昨暁死すと云ふ。戯曲源氏物語〔某子作築地劇場部員上演ノ筈〕上演を禁ぜられしと云ふ*(永井荷風 断腸亭日記「昭和八年」)